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STUDY:はじめてのアルカや概説等

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幻日を巧く使う方法

●検索の極意

・ひらがな・カタカナ・漢字を組み合わせて調べる

ひらがな・カタカナ・漢字を組み合わせて調べるとヒット数が上がります。
「リンゴ」で調べてヒットしない場合、「りんご」や「林檎」でも試してみてください。

・タグ検索

[医療][動物][植物][生物][名詞][動詞][形容詞]など、辞書にはたくさんのタグがあります。
これらのタグを全文検索で調べると、医療関連の単語がリストアップされます。分野ごとに調べるのに向いています。
タグの一覧は辞書の凡例の中にあります。凡例は見出し語検索で「凡例」と引くと調べることができます。

・用例検索のメリット

用例検索は文化欄や語法欄を無視して成句や用例だけを探してくれるので、全文検索に比べて検索結果を絞ってくれるのが便利です。
語学のライティングの上達法は、正しさを保証された用例を使い、用例中の単語を挿げ替えて自分の文にアレンジすることです。いわゆる英借文ですが、このメソッドは非常に有用です。ですので積極的にお使いください。

用例検索のもうひとつのメリットは、「一度に色々な単語から用例を探せる」ことです。
例えばhino yul sa lat(すんでのところで耐える)という成句は、latの項に記載されています。hinoからでは引けないのです。
旧版は全文検索でlatを引いて全文を目でチェックするか、あるいはそもそもこの成句がlatに載っていることを知っていなければなりませんでした。どちらも非現実的です。
用例検索を使えば、hinoで調べてもlatの項が表示されます。しかも全文検索と違って結果件数も抑えられるので、目視ですぐ見つけられます。

このことは成句だけでなく用例にもいえます。雨はeskですが、eskという単語はeskの項以外でも頻出します。
今まではeskを使った用例はeskの項でしか読めませんでしたが、今回からはai(ついに)やand(~している)なども表示され、eskの細かい使い方やコロケーションまで分かるようになりました。

・サジェスト機能を使おう

「来る」はlunaですが、「来た」はlunatです。lunatを引いても辞書には載っていません。活用形だからです。
同様に「強い」はvienですが、「強く」はvienelです。これも活用形なので載っていません。
しかし特に初心者の方は活用形を元の形に戻せないため、単語が辞書に載っていないと判断したり、単語の原形に辿りつけなかったりして、『紫苑の書』などを諦めてしまうことがあります。

幻日辞典には単語の元の形を提案する機能があります。「見出し語検索」で「あいまい検索のチェックがオフ」のときに、このサジェスト機能をご利用いただけます。
例えば「見出し語検索」で「あいまい検索オフ」にしてlunatと引いてみると、「もしかして動詞lunaの過去形?」とサジェストされます。ぜひご利用ください。

サジェストの対象は「過去形、経過相、完了相、継続相、反復相、過去経過相、過去完了相、過去継続相、過去反復相、再帰分詞、自然分詞、主格分詞、対格分詞、副詞、程度、形容詞の属格」の16種です。
動名詞は頻度が低く、また分詞にも通ずるため、対象から除外しています。まず引くことのないものまで対象にしてしまうとサジェストが邪魔に感じられるためです。
xafal(責任者)など、主格対格以外の格からなる名詞も対象外です。xafalなどは数が少ないので見出し語として独立させてあります。
名詞の属格はあらゆる名詞に存在し、数が多すぎてサジェストが煩雑になるため、対象外としています。

・括弧付きの見出し語

アルカにも同音異義語があります。また、人名は同名の人が複数いることがあります。
例えばridiaはアルカでよくある名前なので、ridia, ridia(2), ridia(3)のように見出し語に括弧が付けられています。
見出し語検索でridiaと入れたとき、ridia(2)なども拾わないと困ります。
そこで見出し語検索では括弧を入れなくても、ridiaだけでなくridia(2)やridia(3)も検索するようになっています。

・シソーラス検索

訳語検索で検索窓に日本語でなくアルカを入れると、類義語と反意語などの関連語を調べることができます。
例えばminで引くと女性を意味する関連語が検索できます。そのため関連語欄は","でなく「、」で区切っています。
類音やアクセントも合わせて検索されます。あいまい検索をオンにすると挙動が変わります。

・連続で検索する

慣れてくると連続でバンバン検索したくなります。
このとき、いちいち検索欄を手動で空にして次の検索語を入力するのはとても面倒ですよね。
そこで検索後は自動で検索欄が選択された状態にしてあります。
この状態で次の単語をキーボードから入力していけば、すんなり古い検索語が消えて新しい検索語を入力できます。

・誤字でも引ける

二言語辞書というのは引かれる側(アルカ)は正確である必要がありますが、引く側(日本語)はそうではありません。重要なのは目標の単語に到達させることです。
シミュレーションをシュミレーションっていう人いますよね。僕もそうです。
大切なのは何が正しいかではなく、ユーザーが無事sinxという単語に辿りつけることです。そこで幻日辞典では誤字や誤記もあえて載せています。
カタカナのほかに、間違った漢字や漢字の読みも載せていることがあります。「ん?こんな日本語ないぞ!?」と思っても、そういう事情ですのでご安心を。

●見方の極意

・[副詞]を補完しよう

たいていの形容詞は-elを付けて副詞にできます。
ですのでいちいち[副詞]と書いていないものは多くあります。書いてなくても-elを付ければ副詞として使えます。
逆に[副詞]タグが辞書に書いてある場合、その副詞は形容詞と少し意味や訳語が異なっているというケースが多いです。

・重複する人名に注意

これを書いている僕はセレンといいます。
やっかいなことに、同じ名前の人物が神話にもいます。この人は神話の世界でも人工言語を作ったりと、多少僕とかぶることがあります。
辞書で「セレンが~」と書いてある場合、現実のほうか神話のほうか文脈で判断する必要があります。
「剣で~」とか「魔法で~」とか「イムル何年に~」とか「rd(アルディア)で~」などといった記述があれば神話のほうです。

・動詞の文法は格組に従う

動詞metを調べると、「yulをaへ落す、落とす、落ちる、落下する」とあります。
「yulをaへ落す」ですから、an metat miik al ako i zom(私は木から地面にリンゴを落とした)のように使います。
訳語欄に「落ちる」とあるからといって、「私は木から落ちた」をan metat i zomにしてはいけません。これでは「私は木から何かを落とした」という意味になります。
動詞ひとつに対して格詞はあくまでひとつです。「yulをaへ落す」という形を使ってください。

上記の場合、自分でわざと落ちたのでなく自然と落ちたので、「自然が私を木から落とした」と考え、el metat an i zomとします。
その上で実質的な主語のanを文頭に持ってくるために繋辞型自動詞を使い、an at met i zomとします。

つまりアルカには「落とす」はあっても「落ちる」はないのです。「落ちる」は文法的に示すだけです。
ではなぜ辞書の語義欄には「落ちる」を載せているのでしょう?これは単に検索に引っ掛かりやすくするためです。
「落とす」でユーザーが調べてくれるとは限りません。このままだと「なーんだ、この辞書には落ちるも載ってないのか!」と思ってしまいますよね。

同じく「眠る」はmokですが、本来は「眠らせる」という意味です。
「私が寝る」のは「私が私を眠らせる」に等しいので、an mok nosです。このnosを省略してan mokにします。

「落ちる」も「眠る」も日本語では自動詞ですが、前者は繋辞型自動詞、後者は再帰型自動詞になります。
自然とその自動詞の状態になった場合は前者で、自分(主語)の意思でその自動詞の状態になった場合は後者です。
意味ごとに使い分けるので、辞書にはどちらの型だとか自動詞だとか他動詞だとかいったことは書いてありません。場面に応じて使い分けましょう。
例えば母親が赤ん坊を寝かせるのなら、laal mokat nanaのように本来的な他動詞として使います。

・旧版幻日辞典との違いは?

新版には用例検索・短縮表示・もっと読む機能・頭文字検索機能などが追加されています。
旧版にあったページ機能は使いづらい上に検索数も最大1000件に限定されており、[動詞]などを調べきることができませんでした。そのため、新版ではもっと読む機能や頭文字検索機能に取って代わられました。

新版は文字コードがutf8なので、sjisにあった5C問題という文字化けが起こりません。ユニコードなので海外からでも閲覧できますし、日本語環境がない状態でも使えます。
旧版の5C問題はプログラムで回避していましたが、それでも本文検索で例えば「鞄」を調べると文字化けしました。他にも多くの文字で化けました。これが致命的な欠陥で、2011にゼロから新版を作ることになりました。

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